23の国と地域が集まった「アジア・オセアニア剣道選手権」
2026年5月、東京武道館で「第1回アジア・オセアニア剣道選手権大会」が開かれました。参加したのは、なんと23の国と地域。360名を超える剣士が集まったそうです。
正直に言うと、私はこのニュースを知ったとき、とても驚きました。「剣道って、こんなに世界に広がっていたんだ……!」と。日本が見事に完全優勝し、2027年の世界大会へとつながっていったそうです。
海外の人は、どうやって剣道に出会うんだろう
ふと、不思議に思いました。海外の人は、どんなきっかけで剣道に出会うのでしょう。
こういう国際大会を見て憧れる人もいれば、アニメや漫画がきっかけの人もいるのかもしれません。そういえば日本でも、『鬼滅の刃』が流行ったとき、「剣道をやってみたい!」という子が増えたなぁと感じました。刀を振るう姿に憧れる気持ちは、きっと国境を越えて同じなんですね。
実は、日本でも剣道は”メジャー”ではない
意外に思われるかもしれませんが、日本に住んでいても、剣道は決して身近なスポーツではありません。
名前は誰でも知っているけれど、中学校や高校の体育で習うかというと……習わない学校のほうが多い気がします。防具をそろえる必要があるぶん、授業には柔道を取り入れている学校が多いように思います。
だからこそ、海を越えて剣道を選んでくれた人たちのことを思うと、なんだか胸が熱くなります。
カルチャーショック①:靴を脱いで、さらに「裸足」
ここからは、海外の人がきっと驚くだろうな、と思うことを書いてみます。
ひとつめは、裸足。日本では、家に上がるときに靴を脱ぐのが当たり前ですよね。だから道場で裸足になることにも、私たちはあまり抵抗を感じません。
でも、家の中でも靴を履く文化で育った人にとっては、どうでしょう。「床に直接、素足をつけるの?」「みんなが汗をかいた床を、裸足で歩くの……?」これは、なかなかのカルチャーショックなのではないかと思うのです。
実を言うと、日本で育った私でさえ、「剣道って裸足でやるんだ!」と最初は驚きました。冬の寒い体育館で、足の裏を真っ赤にしながら稽古する子どもたちを見て、「冷たくないのかな」と何度も思ったものです。足の裏がパックリ割れたり、マメができたり……足のケアの話は、また別の記事にも書いています。
カルチャーショック②:竹刀で「打つ」という行為
そして、もうひとつ。海外の人が驚くだろうなと思うのが、竹刀で相手を打つ、という剣道そのものの姿です。
国によっては、暴力や体罰に対して、日本以上に敏感なところも多いと聞きます。だから、あの「バコーン!」「バシーン!」という大きな音を初めて聞いたら、きっとびっくりしてしまうのではないでしょうか。「痛くないの?」と心配になる気持ちも、とてもよくわかります。
剣道は、もちろん暴力ではありません。礼に始まり礼に終わる、相手への敬意があってこその武道です。
でも――正直に言いますね。稽古から帰ってきた子どもの小手や胴を外すと、青あざができていることなんて、しょっちゅうです。初心者同士だったり、白熱した試合になってくると、防具で守られた場所だけに竹刀が当たるとは限りません。
それでも子どもたちは、また次の稽古に向かっていきます。痛くても、また竹刀を握る。その姿に、親の私のほうが教えられている気がします。
海を越えて剣道を楽しむ、すべての人へ
裸足にも、打突の音にも、きっと最初は戸惑ったはずです。それでも剣道を選び、楽しんでくれている海外のみなさん。
本当に、ありがとうございます。
日本で生まれたこの武道を、世界の人が大切にしてくれている。それは、剣道を続ける子を持つ親として、とても誇らしくて、あたたかい気持ちになることなのです。
To Kendo Friends Around the World
In May 2026, the very first Asia-Oceania Kendo Championship was held in Tokyo. Twenty-three countries and regions took part — and honestly, it surprised me to learn just how far kendo has spread across the world.
I’m the mother of a child who practices kendo, here in Japan. And I often find myself wondering: what must kendo look like to someone who didn’t grow up with it?
Two things, I imagine, might surprise you.
First, training barefoot. In Japan, we take off our shoes before stepping into a home, so standing barefoot in the dojo feels natural to us. But if you come from a culture where shoes are worn indoors, placing your bare feet on that wooden floor must feel strange at first. (To be honest, even I was surprised the first time I saw it!)
Second, the act of striking with a shinai (bamboo sword). That loud crack echoing through the dojo can be startling, and it’s only natural to wonder, “Doesn’t that hurt?” Kendo is not violence — it begins and ends with respect for your opponent. But I won’t pretend otherwise: my child often comes home with little bruises beneath the armor. And still, the next day, they pick up the shinai again.
To everyone around the world who has embraced this Japanese martial art — despite the bare feet, despite the unfamiliar sounds —
thank you.
Knowing that kendo is loved far beyond Japan fills this kendo parent’s heart with warmth and pride. Someday, I hope, our children might bow to one another across the same dojo floor.
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