剣道を始めると、定期的に買い足していくものがあります。
竹刀です。
道着や防具は何年も使えますが、竹刀は消耗品。しかも子どもが強くなるほど、割れる回数は増えていきます。
この記事では、サイズ表には載っていないことを書きます。何本必要なのか、いくらかかるのか、割れたらどうするのか。そして——大会前に慌てた「SSPシール」の話まで。
剣道未経験の母が、何年も武道具屋さんに通ってきた記録です。
サイズの話は、武道具屋さんのページが確実です
最初に正直に書いておきます。
竹刀のサイズ選びについては、武道具屋さんのサイトを見るのがいちばん確実です。学年別・身長別の目安表が、どのお店にも載っています。
わたしが書けるのはそこに載っていないことのほうなので、サイズは専門店にお任せしますね。
ただ、ひとつだけ意外だったことを。
小学生の竹刀には、全日本剣道連盟の規定がありません。
長さも重さも「目安」なんです。規定があるのは中学生から。小学生については、各お店や道場が経験にもとづいて目安を示している、という形になっています。
なので、道場や地域によって、すすめられるサイズが違うことがあります。
「ネットで見たサイズと、先生に言われたサイズが違う」ということが起きます。迷ったら、通っている道場の先生に聞くのが確実です。
竹刀は何本必要?わが家は6本です
よく聞かれることだと思うので、先に答えを書きますね。
わが家は常に6本あります。
- 試合用:3本
- 練習用:3本
「6本も!?」と思われるかもしれません。わたしも最初は1本しか持っていませんでした。
でも続けていくうちに、この形に落ち着きました。理由は次に書きます。
なぜ試合用と練習用を分けるのか
理由は、安全です。
竹刀は割れます。そして割れたときは、竹を組み替えて直して使うことができます(詳しくは後で書きますね)。
ただ——組み替えた竹刀は、試合には使いません。
一度割れた竹が混ざっているものより、そのままの状態のもののほうが安心だからです。試合はお互いに全力で打ち合う場なので、そこは安全を優先したいと思っています。
なので、
- 試合用:組み替えていない、きれいな状態のもの
- 練習用:組み替えたものも使う
という分け方になりました。
これ、始めたころのわたしは知りませんでした。「竹刀は竹刀でしょ」と思っていました。
いくらするの?(最近、値上がりしています)
金額も正直に書きますね。
- 練習用:2,500円 〜 3,500円前後
- 試合用:3,000円 〜 5,000円前後
そして最近、値上がりしています。
うちの子が始めたころは1,800円くらいで買えていました。今は同じようなものが2,500円以上します。
竹は自然のものですし、いろいろな事情があるのだと思います。ただ「昔より高い」という前提で予算を考えておいたほうがいいのは確かです。
※お店や種類によって幅があります。あくまで目安として見てくださいね。
たまに、もらえることもあります
嬉しい話も書いておきますね。
大会で入賞すると、副賞として竹刀をいただけることがあります。
手ぬぐいが参加賞で増えていくのと同じで、剣道には道具がまわってくる文化があるんですね。竹刀は割れるものなので手ぬぐいほど溜まりはしませんが、それでも一本いただけるとありがたいものです。
「全部を買いそろえなきゃ」と気負わなくても大丈夫。続けていると、こういうこともあります。
どのくらいで割れる?学年で全然違います
ここ、始める前にいちばん知りたかったところです。
結論から言うと、学年で全然違います。
始めたてのころは、あまり割れません
低学年のうちは、竹刀はなかなか割れませんでした。
理由は2つあると思っています。
ひとつは、まだ力がないこと。
もうひとつは、この時期の稽古が「竹刀を正しく振ること」を重視していること。素振りや足さばきが中心なので、思い切り打ち合う場面がそれほど多くありません。
なので「思ったよりお金がかからないな」というのが、始めたてのころの正直な感想でした。
高学年・中学生になると、よく割れます
変わるのは、力がついてからです。
高学年、そして中学生になると——よく割れます。
打つ力が強くなり、打ち合う稽古も増えるので、当然といえば当然ですね。月に1本くらいのペースになることもあります。
「竹刀って消耗品なんだな」と実感するのは、この時期でした。
割れても、捨てません
これ、知らなかった方も多いのではないでしょうか。
竹刀は、4本の竹を組み合わせて1本になっています。
なので割れたときは、割れた竹だけを交換すれば、また使えるようになります。1本まるごと買い直す必要はありません。
そして組み替えのときには、余った竹が出ます。
わが家はそれを取っておいて、次に竹刀が割れたとき、割れた竹刀と一緒に武道具屋さんへ持っていきます。「この竹、使えますか?」と。
竹刀は買って終わりのものではなく、回していくものなんだなと思うようになりました。
割れる前に|ささくれの手入れ
割れるほどではなくても、竹には”ささくれ”ができます。
そのままにしておくと危ないので、こちらも手入れが必要です。
わが家は、この手入れも組み替えも、武道具屋さんにお願いしています。自分でやる方もいますが、うちは完全におまかせです。プロにやってもらったほうが安心なので。
ちなみに、このあと出てくる全日本武道具協同組合のサイトには、竹刀の組み立て方も21手順の図つきで載っています。柄革のはめ方から、弦の結び方、中結いの締め方まで。
自分でやってみたい方には、心強い資料だと思います。
SSPシール|大会要項を読んで、慌てました
わが家がいちばん焦った話をします。
ある大会の要項を読んでいたときのことです。こんな一文がありました。
「SSPシールが貼付された竹刀を使用すること」
……SSPシール?
聞いたこともありませんでした。慌てて、家にある竹刀を全部確認しました。
——ありました。全部、ちゃんと付いていました。
セーフです。
そして気づいたんです。「そういえば、なんかシール貼ってあるな」とは思っていたんですよね。何のシールなのか、まったく知らなかっただけで。
SSPシールって何?
調べてみると、こういうものでした。
SSP=Shinai(竹刀)Safety(安全)Promotion(推進)
全日本武道具協同組合が行っている事業で、全日本剣道連盟の試合基準に合格した竹刀であることを証明するシールです。組合が年に1回以上の抜き打ち検査をして交付しているそうです。
しかも賠償保険つき。万が一の事故に備えるためのものなんですね。
どこに貼ってあるの?
シールは、柄(持つところ)のすぐ上、竹の部分に貼ってあります。
小さな茶色いシールで、QRコードと番号が入っています。実物はこんな感じです。

QRコードの先に、こんなことが書いてありました
気になって読み取ってみたら、全日本武道具協同組合のサイトにつながりました。竹刀の各部の名称や、手入れの方法がくわしく載っています。
わたしが「これは知っておいてよかった」と思ったのは、この3つです。
ひとつめ。割れた竹に、テープや接着剤を使ってはいけない。
やってしまいそうですよね。でも危険なので、割れた竹は必ず交換すること、とはっきり書かれていました。
ふたつめ。新しい竹刀は、一度使うと弦がゆるむ。
買ったばかりのときこそ、締め直しが必要なんだそうです。知りませんでした。
みっつめ。中結いの位置は、先端から約4分の1。
ゆるんでいたり、位置がずれていたりすると危険とのこと。
ほかにも、剣先・先革・中結・弦・つば・柄といった各部の名前が図で載っていますし、中学生以上の長さと重さの規定表もあります。
お手元の竹刀にシールがあったら、ぜひ一度読み取ってみてください。竹刀のどこを何と呼ぶのか、意外と知らないまま使っていたりします。
わが家が無事だった理由
なぜ全部に付いていたのか。答えは単純でした。
いつも同じ武道具屋さんで買っていたからです。
ちゃんとしたお店で買っていれば、まず付いています。特別なことは何もしていません。
逆に言えば、値段だけで選んだ竹刀には付いていないことがある、ということです。「安い」と思って買ったものが大会で使えない——それはつらいですよね。
※SSPシールが必要かどうかは、大会によって違います。すべての大会で必須というわけではありません。出場する大会の要項を必ず確認してくださいね。
もうひとつのシール|女子用の目印
シールの話をもうひとつ。
中学生になると、竹刀の規定に男女の違いが出てきます。長さは男女共通なのですが、重さと太さの基準が分かれるんです。
(小学生のうちは、そもそも規定がないという話を前半に書きました)
そして——女子用の竹刀には、ピンクのキラキラしたシールが貼ってありました。
初めて見たときは「かわいいな」と思ったのですが、よく考えるとちゃんと意味があるんですね。見ただけで女子用だと分かるようになっている。
竹刀って見た目がどれも似ているので、並んでいるときにパッと見分けられるのは助かります。
※シールの見た目はお店やメーカーによって違うかもしれません。気になる方は武道具屋さんで聞いてみてくださいね。
月に1回は、武道具屋さんへ
こうして書いてみて、あらためて思いました。
わが家は、少なくとも月に1回は武道具屋さんに通っています。
割れた竹刀を持っていく。組み替えをお願いする。ささくれを見てもらう。新しい竹刀を買う。取っておいた竹を「これ、使えますか?」と聞く。
剣道を始める前は、こんな生活になるとは思っていませんでした。
でも今は、この通う時間も含めて剣道なんだな、と思っています。お店の方が子どもの成長を覚えていてくれたりして、なんだかあたたかいんです。
まとめ|竹刀は「回していくもの」
最後に、ぎゅっとまとめますね。
- サイズ選びは武道具屋さんのページか、道場の先生に聞くのが確実(小学生には全剣連の規定がなく、地域差がある)
- わが家は試合用3本・練習用3本の6本を常備
- 試合用は組み替えていないものを使う(安全のため)
- 値段は練習用2,500〜3,500円、試合用3,000〜5,000円。最近値上がり中
- 低学年はあまり割れない。高学年・中学生でよく割れる(月1本ペースも)
- 割れても捨てない。竹を組み替えて使う。余った竹は取っておく
- 大会によってはSSPシールが必要。ちゃんとした武道具屋さんで買っていれば、まず付いている
竹刀は消耗品です。でも、使い捨てではありません。
割れたら直して、竹を入れ替えて、また使う。回していくものなんだと、何年か経ってようやく分かってきました。
これから剣道を始めるお子さんの、参考になればうれしいです。
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